12日、企業経済委員会が開催されました。
辻産業問題など、深刻な不況の中での緊急経済雇用対策の取り組みの現時点での総括が中心でした。経過報告の中で、議会(企業経済委員会)が果たした役割についての言及が当局からなかったことについて、各委員から「あたかも当局だけが動いたかのようなまとめになっているが、実際は議会の強い働きかけによって、立ち上げられたのがこの対策本部ではないか」との意見が相次ぎました。当局も訂正謝罪するという一幕もありました。
以下、当局のまとめた中間総括です。中小企業の倒産も、雇用も深刻な事態です。
1、解雇された労働者の救済
2、なお進められる派遣切りを食い止める
3、派遣労働法の抜本改正を実現する
という方針で全力あげることが求められています。
佐世保市緊急経済雇用対策本部等における対策について(経過報告)
1 佐世保市の経済状況
米国に端を発した金融不安の拡大は経済に急激な悪化をもたらしており、我が国を取り巻く情勢は大変厳しい状況である
本市においても、住宅投資の減少や消費低迷、観光客数の減少等の影響もあり、企業倒産は件数・金額とも過去5年間で最悪の状況であり、企業の経営が悪化している。
雇用については大規模製造業がないこともあり、都市部で問題となっている派遣労働者の大量解雇という状況には至っていないものの、有効求人倍率は低下傾向であり、また会社更生法適用企業等による内定取り消しや雇用調整が発生している。
(1)企業倒産等の状況【H20.4~H20.12】
H20.12の辻産業グループ会社更生法手続き開始の申し立てもあり、前年から大幅増加。
① 件数:37件(前年同期26件)
うち辻産業グループ企業 5件
② 負債金額:877億円(前年比676%)
うち辻産業グループ企業 758億円
うち市内企業の辻産業㈱への債権額191億円(100万円以上)
③ 業種:建設業9件、小売業8件、運輸・通信5件、卸売業5件、製造業5件、
その他5件
(2)公共工事・住宅投資の状況
① 公共工事は減少。
・H20.4~12の県北地区請負金額:247億円(前年比▲5.5%)
② 住宅投資は減少。
・H20.4~12の住宅着工数
戸数:857件(前年比▲7.6%)
面積:77,220㎡(前年比▲13.8%)
(3)雇用の状況
前年から少しずつ悪化。
・H20.12 有効求人倍率:0.57倍(前年同期0.59倍)
・H20.4~12 新規求人数(新規学卒除く):14,987(前年比▲7.9%)
(4)観光の状況
・H20.1~12 ハウステンボス入場者数:202万人(前年比▲9.0%)
(5)セーフティネット保証認定件数(詳細別紙)
① 1号認定件数(辻産業グループ関連連鎖倒産防止保証)
24件【H21.12.21~H21.2.6】
② 5号認定件数(業況悪化業種保証)
769件【H20.10.31~H21.2.6】
<主な認定業種>卸・小売業272件、建設業220件、製造業90件
2 経過概要(詳細別紙)
H20.12.12 辻産業グループ5社会社更生手続き開始の申し立て、同日保全監理命令
H20.12.13 辻産業グループに係る相談窓口設置(農水商工部内)
H20.12.15 辻産業グループ関連緊急情報連絡会
H20.12.18 佐世保市緊急経済雇用対策本部設置
H20.12.19 金融機関、信用保証協会、商工会議所へ中小企業への円滑な資金供給要請
H20.12.25 緊急雇用対策会議
H20.12.25 辻産業㈱の保全管理人へ新規学校卒業内定者の雇用確保を要請
H20.12.26 「佐世保市緊急経済雇用対策本部における対策骨子」発表
H20.12.31 辻産業グループ5社会社更生手続き開始決定
H21. 1. 5 オリエンタル興産自己破産申請、同日破産手続き開始決定
H21.1.22 長崎県緊急経済雇用対策拡大会議開催
H21.1.23 就職面談会開催
3 対策本部等における相談業務(詳細別紙)
(1) 相談件数【H20.12.13~H21.2.6】
68件(金融50件、雇用11件、その他7件)
(2) 相談窓口開設時間
① H20.12.13~H21.1.18(年末は12/30まで)
平日8:30~19:00、土・日・祝日9:00~17:00
② H21.1.19~H21.2.6
平日8:30~19:00
③ H21.2.9以降
平日8:30~17:15
4 中小企業者及び離職者等に対する支援策
(1)市中小企業融資制度の融資利率引き下げ等(H20.12.15実施)
国の「セーフティネット保証制度1号(連鎖倒産防止保証)」を活用した市緊急経営対策資金(連鎖倒産防止資金)の融資利率を0.6%引き下げ1.4%へ変更。また、融資限度額を現行と別枠で2,000万円を確保。
<実績>融資実績7件【H21.1.31現在】
(2)公共事業の執行における弾力的運用(H21.1.13実施)(詳細別紙)
① 工事請負代金の前金払(請負代金の40%以内)の対象工事を請負金額300万円以上から130万円以上に緩和。
<実績>2件【H21.2.6現在】
② 工事請負代金の前金払に追加して、施工途中で請負代金額の一部(請負代金額の20%以内)をさらに「中間前金払い制度」として請求できる制度を新たに導入。
<実績>4件(別に申請中2件)【H21.2.6現在】
③ 業務委託契約における前金払(契約金額の30%以内)の対象業務を契約金額300万円以上から130万円以上に緩和。
<実績>なし【H21.2.6現在】
④ 工事請負代金の支払いを工事契約約款(請求から40日以内)にかかわらず20日前後で支払い。(以前から実施済み)
(3)就職面談会の開催(H21.1.23実施)
一般求職者及び新規学校卒業予定者を対象とした就職面談会の開催。
<実績>参加企業数44社(求人数505人)
参加者205人(一般150人、新規学校卒業予定者55人)
(4)離職者等への市営住宅の提供(H20.12.24実施)
雇用先からの解雇等により、住宅の退去を余儀なくされた方に10戸を限度として市営住宅を提供。
<実績>入居1件(相談6件(解雇5件、その他1件))【H21.2.6現在】
(5)西九州自動車道(武雄佐世保道路)の料金所一元化と料金引き下げ要請
西九州自動車道(武雄佐世保道路)の本線料金所撤去を含めた料金所一元化及び料金引下げの早期実現に向けて、佐世保市を含めた県北3市6町で連携し、国土交通省、長崎県、西日本高速道路㈱へ要請。
<実績>
H20.12.12 市長による西日本高速道路㈱九州支社長へ「料金所の一元化」の要請を行う。
H20.12.25 市長による長崎県知事へ「料金所の一元化」、「料金引下げ」の要請を行う。
H20.12.25 市長による国土交通省九州地方整備局長崎河川国道事務所長へ「料金所の一元化」、「料金引下げ」の要請を行う。
H21. 1.13 3市6町の首長による西日本高速道路㈱九州支社長及び国土交通省九州地方整備局長へ「料金所の一元化」、「料金引下げ」の要請を行う。
(料金所の一元化は波佐見町を除く)
H21. 1.16 市長による北村誠吾防衛副大臣及び国土交通省道路局有料道路課長へ「料金所の一元化」、「料金引下げ」の要請を行う。
H21. 1.27 国の平成20年度第2次補正予算案の成立により、高速道路料金の大幅引下げ案が示され、西九州自動車道(武雄南IC~佐世保みなとIC)が新たに「料金引下げ」対象路線となることが明らかとなる。